本殿 曩祖八幡宮
飯塚の総鎮守で旧称・曩祖宮です。
約千七百年前、神功皇后が戦勝報告の祭典を行った場所として【壇の上】と呼ばれ、千百年前頃に茅葺の社が建立されましたが、約四百年前の元和年間に現在のような社殿が建てられ【子安の守り神】として多くのお詣りがあっています。
大正13年に県社に昇格。旧称・納祖宮でこの地域では英彦山神宮と当宮の二社が神社本庁の別表神社として列記されています。毎月一日の10時から本殿にて月次祭の祭典が行われています。
御祭神応神天皇・仲哀天皇・神功皇后・武内宿禰・天神地祇
御利益安産祈願・初宮詣・七五三詣・厄除祈願・家内安全・病気平癒 身体健康・交通安全・業務安全・商売繁盛
本殿と十二の摂末社が祀られています
曩祖八幡宮境内には本殿と十二社の神社をお祀りしています。それぞれの神社にはご利益があり、この境内だけで十三社詣りが出来ます。
若光稲荷神社
京都の伏見稲荷大社が全国稲荷神社の総本宮で、五穀を司る神として全国で祀られています。
境内の稲荷神社は江戸時代には「宮の後稲荷社」と呼ばれていましたが、大正10年に【若光稲荷神社】と改称されました。
毎月1日の11時から若光稲荷神社の神殿で月次祭の祭典が行われています。
御祭神稲荷大明神・宇賀魂神
御利益商売繁盛・産業興隆・家内安全・芸能上達の守護神
飯塚天満宮
太宰府天満宮から勧請され、菅原道真公の分霊が祀られています。約230年前の資料では天満宮になっていますが、それ以前は菅原神社と呼ばれていました。現在の社殿は大正10年に参道階段下の鳥居と一緒に建て替えられたようです。
社殿前にある「飛梅」は約70年前に太宰府天満宮の飛梅を株分けされたもので、毎年1月初旬には白梅が満開になります。
御祭神菅原道真公の分霊
御利益受験合格・厄除け・人生に関わる様々な祈願
祇園宮(須佐宮)
素戔嗚尊を祭神として京都にあった【祇園神社】(明治元年の神仏分離令により八坂神社と改称)を勧請したもので、古くから境内に祇園社又は須佐宮としてありました。【飯塚山笠・市民まつり】は祇園宮への奉納お祭りで、山笠期間中は祇園宮のライトアップなど夜間でもお参りできるようになっていますが、お参りの参道は右側で一番北側の階段が参道となっています。
御祭神須佐之男神
御利益厄除け・疫病除けの守護神
三日恵比須神社
以前は【蛭子宮】と言われていましたが、12月3日に恵比須講の祭典が行われていましたので【三日恵比須】と呼ばれるようになりました。
御祭神事代主命・大國主命
御利益家内安全・無病息災・五穀豊穣
十日恵比寿神社
昔は境内に蛭子宮がありましたが、明治39年に向町の古賀屋敷内にあった恵比寿神社も境内に移設されました。祭典が
1月10日に行われるので【十日恵比寿】と呼ばれています。
御祭神事代主命・大國主命
御利益家内安全・無病息災・五穀豊穣
志賀神社
御祭神仲津綿津見神・底津綿津見神・表津綿津見神
御利益海上守護・交通安全・災厄祓除・病気平癒・健康長寿・家内安全・子供守護
大神宮
御祭神天照皇大神・お伊勢さん
御利益国土安泰・開運・勝運・福徳
住吉神社
御祭神
底筒之男命・中筒之男命・表筒之男命
御利益殖産興業・交通安全・安産・海運守護
水守宮
御祭神 罔象女神火を鎮める水の神・農耕神、食神食物の神・五穀を司る神、級津彦神・級津姫神風の神・航海安全の神
産乃宮
御祭神木花咲耶姫尊・塩土老翁尊・胞衣之神・祓戸之神
御利益良縁・安産・縁結び・美女祈願・人生の道しるべ・心身清浄
昭和5年に嘉穂郡産婆会が奉納した神社です。
玉依姫をお祀りして安産守護の神として良縁・安産・縁結び・美女祈願・人生の道しるべ・心身清浄にご利益があります。
産の宮の鳥居は当宮で1社だけの「神明鳥居」になります。
「神明鳥居」は鳥居の原型と考えられ、直線的で、額束(鳥居に付いた神社名を示す額)はついていません。
厄神社
御祭神大己貴神(おおなむちのかみ)、少毘古名神(すくなびこなのかみ)、三穂津姫神(みほつひめのかみ)
御利益厄払いや疫病退散
生目神社
御祭神藤原景清公
御利益眼病の治癒
宮崎にある生目神社を歓請したもので、藤原景清の霊眼を祀り眼疾の治療に霊験著しいとして祀られています。
出会いのパワースポット 曩祖の杜跡
神功皇后新羅征伐の後、従軍兵士との別れを惜しんでここに祭壇を築き曩祖及び天社国社の霊を祀り戦勝の報告を行った場所とされ、【曩祖の杜】と呼ばれるようになりました。石碑の字は黒田家13代目黒田長成公(福岡藩最後の藩主・黒田長知の子息)の直筆によるもので、出会いのパワースポットとなっています。
境内見どころ
全国でも珍しい3つの参道のある神社です
曩祖八幡宮には参道の階段が3ヶ所あります。向かって左側は【飯塚天満宮】の参道で、真ん中は【曩祖八幡宮】の本殿への参道です。
右側の階段は【祇園宮】への参道ですが、飯塚山笠の追い山のスタートはこの階段下から出発します。
【飯塚天満宮】の参道
【曩祖八幡宮】の本殿への参道
【祇園宮】への参道
大銀杏と乳
祇園宮参道の階段を上がったところに樹齢400年といわれている大銀杏があります。見上げると約4mの枝のところに【乳】と呼ばれている気根があります。この木は雄の銀杏なので銀杏の実はなりませんが、ここで祈願をすれば母乳が良く出ると言う事でお詣りいただいています。
大太鼓
本殿内部の左側に巨大な太鼓が置かれ、祭典時には存在感のある重低音を響かせます。この太鼓は明治100年を記念して関口正郎氏から奉納されたもので、直径5尺・長さ6尺・重さ1t半の西日本唯一の関口太鼓です。
拝殿の子安台
拝殿に【子安台】がありますが、神功皇后ゆかりで子守りの神様として信仰されている為、初宮詣りの祈願の時に使います。三韓征伐から帰還の折に無事お生まれになった応神天皇さまを【子安台】の上に寝かせ祭典を行なった事からその古事に習い古くから行われて来た曩祖八幡宮独特の神事です。
博徒改役 小林文吉
祇園宮の階段の右側に飯塚宿の博奕改(ばくちあらため)役・小林文吉が奉納した狛犬の石像があります。台座には、「博奕改役 小林文吉 慶応二年」と刻まれており、宿場町で博奕改役が置かれていたのは大変珍しくその名前が残るものは珍しいものです。
高浜虚子の歌碑
境内奥の右手に歌碑が並んでいますが、高浜虚子と長男・次男・年尾、次女・立子の歌碑も並んでいます。参拝記念植樹をして、この石碑が建てられました。
(高浜 虚子は、明治・大正・昭和の日本の俳人・小説家。)
結びの石
厄神社の右に寛永17年の年号が刻まれた石柱がありますが、これは400年前の曩祖八幡宮建時に建てられた鳥居の柱の一部です。すぐ後ろの大木も樹齢400年と言われています。
縁玉掛け
曩祖の杜、結びの石で願い事を唱えた後、緑玉掛けに社務所で受けた緑玉に願い事を書いてフックにお掛けください。良い御縁の際には神様が縁を結んでくれます。
飯塚天満宮の飛梅
飯塚天満宮社殿前にある「飛梅」は約75年前に大宰府天満宮の飛梅が株分けされたもので、毎年1月下旬には白梅が満開になります。
茜染めの日の丸
幕末、外国船と日本の大型船と区別するために国旗が制定されましたが、最初にこの日の丸が作成されたのは飯塚本町にあった【樽屋】で筑前茜染めによって染められたものです。壇の上会館にはこの樽屋が奉納した豪華な絵馬も展示しています。
黒田二十四騎の絵馬
曩祖八幡宮の境内にある「壇の上会館」には当宮にゆかりのある絵馬を多数掲示しております。近年奉納された【黒田二十四騎】の絵馬は数ある二十四騎絵馬で唯一黒田官兵衛が描かれた非常に珍しい絵馬です。
隋臣門の右大臣左大臣
約二百七十年前建立された【隋臣門】には左に櫛石窓ノ神、右に豊石窓ノ神の二体が設置されています。かなり古いので痛んでいますが、衣装の模様が金箔で装飾してあるため、今でも黄金に輝いています。